日経225miniとは何か?
日経225miniとは何か?
日経平均株価(日経225)を対象とした株価指数先物取引で、将来の特定の日(3月、6月、9月、12月の第2金曜日)に日経225の100円倍の価格を現時点で取り決めた値段を
売買することを約束する取引です。
従来日経225先物取引というものが存在しましたが、個人投資家の方が参加しやすいよう日経225先物取引の10分の1の単位の取引となって誕生したものが日経225miniです。
当社では取引開始基準を預り資産で100万円以上としております。
初めてのお客様には100万円の証拠金で2、3枚を上限とする事をお勧めします。
さらには思った方向と反対に動いた場合のために、あらかじめ○○円とストップロス価格を決めておく事が重要です。
この損金の上限を守る事が先物取引においては必要であると思われます。
先物取引には、証拠金の追加差し入れが必要な場合や、証拠金以上に損失が膨らむ可能性がありますので、リスク管理が最も重要です。
日経225miniのしくみ
1 限月(げんげつ)
日経225miniは、取引できる期間が決まっています。この満期の月の事を限月と呼び、3月、6月、9月、12月のうち最も近い2つの限月が取引の対象となります(現在10月なら12月と3月)。取引する限月は、例えば9月の限月の場合、9月限(くがつぎり)と呼んで注文します。
また取引できるのは各限月の第2金曜日の前日までです。翌日の第2金曜日が満期日となり、取引最終日までに反対売買しない場合は、満期日にSQで自動的に決済されます。
2 取引時間
前場 9:00~11:00(9:00~11:10)
後場 12:30~15:10
※ 後場は15:10まで取引まで取引しています。( )内は半休日の場合で、取引は11:10までとなっています。
3 取引単位及び呼値の単位
取引単位 日経225の100円倍
呼値の単位 日経225mini先物値段の刻み5円
4 決済方法
反対売買
限月の第2金曜日の前日(取引最終日)までに決済する方法です。
買った(もしくは売った)値段と売った(もしくは買った)値段の差が損益になります。
SQによる決済
取引最終日までに反対売買しないで、満期日に自動的に決済する方法です。
買った(もしくは売った)値段とSQの差が損益となります。
SQとは?
スペシャル・クォーテーションの略です。満期日の決済に用いられる最終清算指数の
ことで、3月、6月、9月、12月の第2金曜日の日経平均株価(日経225)の構成銘柄の始値
によって計算された指数です。当日の日経平均株価(日経225)の始値とは異なる場合も
あります。
5 証拠金について
証拠金は、予想に反して損失が生じた場合でも決済できるように預けておく保証金で、SPAN方式によって計算されます。証拠金には以下の特徴があります。
- ・証拠金の必要額は取引の内容(リスクの大きさ)により異なります。
- ・日経平均株価(日経225)の変動の大きさによって毎週、額が見直されます。
- ・ 有価証券による代用も可能(当社では現物株式の70%が代用有価証券の価値)ですが、一部現金での差入れ(※1)をお願いしております。
- ・建玉(※2)の値洗い(※3)を行い、算上の損益を証拠金の額に反映させます。
(※1) 例えば、Aという現物株式を100万円分お持ちの方は代用有価証券の価値が70万円となり、この時点で現金の証拠金を必要とせずに日経225miniを取引することが可能となります。ですが日経225miniの価値が自分の建玉とは逆の方向に動いてしまうと、値洗いの際に評価損が発生し、たちまち現金での追加証拠金の差し入れが必要となってしまいます(もし毎日逆の方向に値が動き続けた場合は毎日追加証拠金の差し入れが必要)。
このような事を防ぐために当社では一部現金での証拠金差入れをお願いしております。
(※2)建玉とは、買いの取引が成立(買建)、もしくは売りの取引が成立(売建)し、未決済のままの約定(ポジション)のことです。
(※3)値洗いとは、毎日の清算指数(終値等)で持っているポジションの価値を再評価することです。証拠金の額には値洗いによる計算上の損益額が反映されるため、もしも損失がでた場合は現金での証拠金の追加差入れが必要な場合があります。
6 手数料と税金について
手数料について
買建時(売建時)の約定代金の0.08%+消費税(5%)を足したものになります。
例えば16,000円で買建を行ったとしますと、
1,600,000円×0.08%×5%となり、この場合の手数料は1,344円となります。
(売建時、決済時などの場合も同様に手数料がかかります。)
税金について
日経225miniで得た利益につきましては、別途確定申告が必要となりますので、ご注意ください。
課税方法 | 他の所得と分離し課税 |
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通算 | 他の株価指数先物取引・株価指数オプション取引・商品先物取引 (商品の受け渡しが行われるものを除く)に係る売買損益との通算が可能 |
税率 | 20%(国税15%+地方税5%) |
損失の繰越 | 損失の額のうち、その年に控除しきれない金額については、翌年以降3年間にわたり、繰越控除ができます。 |
大阪証券取引所発行パンフレット・リーフレットより
日経225mini売買イメージ
日経225mini12月限を16,000円で1枚を平成18年10月に買建を行ったとします。
12月のSQは12月12日(第2金曜日)ですので、この日までに日経225miniの価格が
16,000円より高くなると見込んだポジションでしょう。
仮に日経平均が16,500円の値が付いたとし、そこで16,000円で買建した日経225miniを
16,500円で反対売買を行ったとします。
この場合、
差額500円(16,500円-16,000円)×100 = 50,000円の利益が出ることになります。
ここから買建時の手数料、1,344円(1,600,000円×0.08%×5%)と、
売建時の手数料、1,386円(1,650,000円×0.08%×5%)を合計したものが必要経費としてかかり、純利益としては50,000-(1,344+1,386)=47,270円となります。
SQによる決算について
日経225miniを取引最終日までに反対売買せずに持ち越した場合は、満期日にSQによる決済が行われます。
例として日経225mini12月限を16,000円で1枚を平成18年10月に買建を行ったとし、12月12日(SQ)まで反対売買を行わずに持ち越した場合は、SQによる自動決済が行われます。
仮にSQ値が16,200円であった場合その値で自動的に反対売買となり、
差額200円(16,200円-16,000円)×100 = 20,000円の利益が出ることになります。
ここから買建時の手数料、1,344円(1,600,000円×0.08%×5%)と、
売建時の手数料、1,360円(1,620,000円×0.08%×5%)を合計したものが必要経費としてかかり、純利益としては20,000-(1,344+1,360)=17,296円となります。
注※利益は雑所得となりますので確定申告が必要となります。
日経225miniのメリットとリスク
メリット リスクヘッジについて
長期保有の現物株式をお持ちの方が突発的なリスクに対応するため保険的な売り方をされる事があります。
例として、現物株式を500万円分お持ちの方が相場の一時的な下落を予想し、日経225miniを16,000円で1枚売建したとします。
予想が当たり、日経225が15,500円へ下落した場合、現物株式の値下がりがもし15万円分あったとしてもヘッジ(回避)が成功し日経225miniは5万円の利益となり、したがって値下がりは10万円に軽減される事になります。
このように現物株式の損失を先物の利益でカバーすることをリスクヘッジといいます。
リスク 追加証拠金、予想外の損失について
仮に100万円の証拠金で、日経225miniを16,000円で10枚買建てたとします。
16,000円×100倍×10枚で1600万円のお取引となり、1枚の必要証拠金が仮に約7万円とすると、10枚では7万円×10枚で70万円が必要証拠金となります。
このように1600万円のお取引が70万円という小額で可能になることを、レバレッジを効かすといいます。
次に、当初の見込みと違うとどうなるでしょう。
見込み通り上昇すれば何の問題もありませんが、予想に反して15,000円に下落したと仮定します。
この場合決済売りをしなければ、評価損を抱えることになります。
評価損は(16,000円-15,000円)×100倍×10枚で100万円の評価損が発生します。
70万円の証拠金は使う事ができませんので、残金の30万円と追加で70万円、合計100万円を翌日に追加証拠金として現金で入金しないといけません。
このようにレバレッジを効かせすぎると、予想外の損失が出る可能性がありますので、先に申しあげましたように当社では100万円の証拠金ならば、2~3枚を建玉上限とする事をお勧めしております。
日経225先物について詳しく学びたい方はこちら
http://www.sakimono-op.jp/index.php